【ムーミンは怖い?】恐怖の世界観に未着!作品に隠された闇とは?

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ムーミンシリーズの世界は可愛らしいキャラクターたちが暮らすムーミン。

実は作品には恐怖や闇が潜んでいるって知っていましたか。

今回は、作品中に隠された恐怖の要素や怖いエピソードについて紹介します。

ムーミンの新たな世界観を見つけてみてください。

目次

ムーミンとは

まず、ムーミンとはどのような生き物なのか、特徴について解説していきます。

ムーミンの正体

ムーミンはフィンランドの著名な作家、トーベ・ヤンソンによって生み出された、小説やコミックに登場する架空のキャラクター。

ムーミンはカバじゃないの?

ムーミンは北欧の伝統的な妖怪、トロールを基にしています。

トロールとは?

森や洞窟に住むとされている邪悪で悪意のあるキャラクター。北欧の神話や伝説に頻繁に登場する生き物で、スウェーデンでは「いたずらをする者」や「困った厄介者」といった意味合いで使われることがあります。

一般的なトロールのイメージとは異なり、ムーミンは好奇心が強く、温かく素直な性格の男の子です。

外見は白くて丸みを帯びた体形とふわふわの尻尾が特徴的で、困難な状況においても頼もしい勇気を見せてくれます。

ムーミンの性格

ムーミンの性格についてもまとめてみました。

ムーミンの性格
  • 冒険や新しい挑戦が大好き
  • 趣味は海辺で石や貝殻を集めること
  • 時には考えすぎることがあり、内省的な面を持っている
  • 少し寂しがりやでナイーブな面がある
  • ムーミン屋敷は常に友人たちでにぎわっている
  • ムーミンパパとムーミンママと一緒に暮らし、家族との絆を大切にする
  • スニフやスノークのお嬢さん、リトルミイなど多くの友人がいる

といったところでしょうか。

ムーミンは水泳も得意。ムーミン谷のそばには海が広がっており、自然と泳ぎを身につけさせた要因かもしれませんね。水辺での遊びや探検が日常的なので、ムーミンは泳ぎに親しんでいると考えられます。

ムーミンの身長

気になるムーミンの身長については、トーベ・ヤンソンによると、ムーミンのサイズは「電話帳ぐらい」とのこと。

ムーミンの生みの親でもあるトーベ・ヤンソンは、フィンランドが故郷です。

フィンランドの電話帳の大きさなんて見たことないわ~

フィンランドの電話帳はA4サイズらしいよ!

日本と同じくらいなのね…

具体的な大きさは曖昧で、フィンランドの電話帳と日本の電話帳のサイズ感の違いもあるため、一概には言えないらしいです。

参考:ムーミン公式サイト

ムーミンの絵は怖い?

「怖い」と言われるのは、原作の挿絵が不気味だからではないでしょうか。

アニメのムーミンは、丸いフォルムで可愛らしいですよね。

ところが原作の挿絵を見ると…。どこか不気味な絵ですよね。

ムーミンの口コミ

ムーミンの挿絵が怖い理由

挿絵が怖いのは、ムーミンの生みの親でもある「トーベ・ヤンソン」の出身地が関係しているとされています。

トーベ・ヤンソンのプロフィール
  • 1914年~2001年
  • フィンランドの首都ヘルシンキ生まれ
  • 父はスウェーデン語系フィンランド人
  • 母はスウェーデン人
  • 1945年に『小さなトロールと大きな洪水』を出版

作者でもある「トーベ・ヤンソン」は、フィンランド育ちです。

フィンランドは、冬の日照時間が非常に短く、北部では一日中暗いことも。

長く暗い冬の中で感じた不安・恐怖・孤独が、ムーミンの物語に深く反映されているといわれています。

ムーミンの物語は、フィンランドの冬の暗さや寒さから生じる感情を象徴しているのですね。

第二次世界大戦中に創作活動を続けた

トーベ・ヤンソンは第二次世界大戦中にムーミンの物語を創り出し、徐々にその名声を築いていきました。

ムーミンシリーズは、フィンランドの著名な作家トーベ・ヤンソンによって創造され、1945年に最初の作品「小さなトロールと大きな洪水」が出版されます。

もともと風刺画家だったヤンソンは、自ら考え出したトロールのキャラクターを使い、子供向けの物語へと展開。

ボエル・ウェスティンによる評伝『トーベ・ヤンソン 仕事、愛、ムーミン』(講談社刊、畑中麻紀と森下圭子が共同翻訳)では、トーベ・ヤンソンが「小さなトロールと大きな洪水」を書いた背景についても触れています。

作品は、厳しい現実からの逃避と同時に、戦争に対する静かながらも強い抗議の意志を表していたとのこと。

戦時中の激動の中で生まれた物語は、ヤンソン自身にとっても、多くの読者にとっても心の慰めとなったそうです。

やがて大人向けの本になっていった

ムーミンシリーズは、もともと子供向けの本としてスタートしましたが、第7巻『ムーミン谷の仲間たち』の制作中に、その性質は大きく変化しました。

原作の変化
  • 1945年に児童文学小説が生まれる
  • 25年かけて全9作品が誕生
  • 子ども向けが大人向けに変化していった

当初は子供たちのための短編を執筆する意図でしたが、物語が進むにつれて、内容は徐々に大人の読者をも対象とする深みと複雑さを持つようになりました。

転機は、ムーミンシリーズの成長と進化を象徴していて、トーベ・ヤンソンの作家としての幅広い表現力を示していると言えますね。

コミックスは弟のラルスと共同作業

1954年、トーベはイギリスの「イブニング・ニュース」紙でムーミンの連載を開始しました。

アイデアは、ムーミンの物語を新聞漫画として見たロンドンのエージェント、チャールズ・サットンの提案によるものでした。

トーベの作品はイギリスで大成功を収め、その後世界中の120以上の新聞で取り上げられ、ムーミンの国際的な人気を確立しました。

しかし、連載の継続に伴うプレッシャーと創作の負担から、1959年にトーベは連載を降板する決断をします。

彼女の代わりに誰かが続けることを考えた結果、製作に協力していた弟のラルス・ヤンソンが引き継ぐことになったのです。

コミックスはこちら

著:トーベ・ヤンソン, 著:ラルス・ヤンソン, 翻訳:冨原 眞弓
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コミックスは、トーベ・ヤンソンの描く作品はもちろんのこと、彼女の弟であるラルス・ヤンソンによる作画も登場し、この両者のスタイルが織りなす魅力が満載です。

トーベ・ヤンソンのムーミンは丸みを帯びたキャラクターですが、ラルスのムーミンは角張ったフォルムで、コマの描き込みも異なっています。

ムーミンコミックスは合計22年間にわたって連載され、トーベとラルスのヤンソン兄弟によって、世界中で愛され続ける作品となりました。

ムーミンの「ムーミン谷の彗星」は怖い

原作の中では「ムーミン谷の彗星」が怖いといった方も。

地球が滅びる設定

「ムーミン谷の彗星」は、通常の平和で穏やかなムーミンの世界とは異なり、ダークな雰囲気の作品です。

内容は「地球が滅びる」というもの。

ある激しい雨の夜、自分の家が洪水によって流されたジャコウネズミが、ムーミン家に避難してきます。

そこで伝えられたのが、「地球が破滅する危険な星が近づいている」というニュースだったのです。

緊張感のある展開の中でも、ムーミンたちのキャラクターが持つ天然で個性豊かな魅力が、読者に安心感を与えてくれます。

実は、「ムーミン谷の彗星」でスナフキンが登場します。

原作はこちら

「ムーミン谷の彗星」は子供向けとは思えない内容

「ムーミン谷の彗星」は、彗星が衝突して地球が滅亡する物語。

「アルマゲドン」のような緊張感がありますが、ムーミンの世界には映画のようなヒーローは登場しません。

彗星が近づくにつれて空が赤く染まり、リンの匂いがする、黒い雨が降るなど、自然現象がリアルに描かれています。

海が干上がり、普段は見ることができない海底が現れる場面も。

イナゴの大群が森を食い尽くす様子や、避難する人々の姿も生々しく描かれています。

子供たちに読み聞かせると「怖い!」と感じるかもしれませんが、リアリティが物語の魅力の一つとなっています。

続きを読みたくなってきませんか?

「ムーミン谷の彗星」は、彗星がムーミン谷に落ちるというウワサを聞いて真実を突き止めるために旅に出る物語。

途中で本当に彗星が接近してきて、大騒動に発展しますが、落ち着きを保ちつつ自分らしく振る舞っている様子が描かれています。

作品は1946年に発表されましたが、物語の中の「彗星」は、実際には第二次世界大戦を象徴していたのかもしれませんね。

物語が気になる方は、ぜひ原作を読んでみてください。

ムーミンの怖いキャラクター

ムーミン谷には「怖い」と恐れられている描かれているキャラクターもいるって知っていますか。

モラン

ムーミン谷には、住人たちから恐れられる女性の魔物、モランが存在しています。

モランの特徴
  • ムーミン谷の住人たちに恐れられる女性の魔物
  • 常にひとりぼっちで、他者との接触が少ない
  • 通り過ぎると草木が凍り、霜が降りる
  • 岩のように巨大な体躯
  • ぼろぼろのスカートの裾を引きずっている
  • ランタンの明かりや篝火などの明るく温かいものに惹かれる

『たのしいムーミン一家』では、トフスランとビフスランが盗んだルビーを取り戻すためにムーミン谷に現れた際、モランの存在は恐れられ、忌み嫌われました。

モランは短い言葉を話すシーンがありますが、悲しげな声で泣いたり、恐ろしい声で歌ったりする描写があります。

実際には危険な存在ではなく、ただ過度に冷たいだけであることを、ムーミン一家は理解していて、「かわいそう」といった気持ちを抱いています。

スティンキー

「怖い」というより「トラブルメーカー」のキャラクターも紹介します。

その名も「スティンキー」

スティンキーの特徴
  • 全身を覆う黒い毛、細長い手足と触角のような器官を持つ
  • 卵が腐ったような匂いを放つ
  • いたずら好きで、ムーミン谷の住民たちには不評
  • 盗み聞きや破壊行為、嘘をつくのを好むが、根は悪人ではない
  • 小説には出てこない
  • コミックスに登場するキャラクター

「スティンキー」は英語で「臭いヤツ」という意味で、スウェーデン語やフィンランド語でも似たニュアンスで呼ばれています。

フィンランドでは人気のキャラクターで、日本でもキャラクターグッズが豊富です。

ムーミンのリトルミイが怖い

ムーミンシリーズの中でも「リトルミイ」が怖いといった方もいました。

リトルミイとは

リトルミイは、トーベ・ヤンソンによる『ムーミン』シリーズに登場する、ミムラ族の女の子です。

「リトルミイ」は、ギリシャ語の「ミュー」、つまり「存在するものの中で最も小さい」という意味から来ています。

『ムーミンパパの思い出』にて20番目の娘として初登場したリトルミイは、スナフキンの異父姉として知られています。

リトルミイの特徴

リトルミイの特徴
  • 非常に小さな体格
  • 勇敢で独立心が強い
  • オレンジ色の髪
  • ミムラ族の女の子特有のタマネギ型のお団子頭
  • 赤いワンピースをトレードマーク
  • 荒っぽいが、前向きで悪意はなく、正直で親切
  • 喜怒の感情はあるが、悲しみをあまり表さない
  • 他人の秘密を探るのが好き
  • 『ムーミンパパ海へいく』でムーミン家の養女に

口調は荒っぽいですが、前向きで正直な性格をしていて、親切な一面も持ち合わせています。

スリルを求める冒険好きで、新しい挑戦を楽しむことを好む女の子です。

目つきは悪いが最悪の性格ではない

リトルミイは、確かに目つきが悪いので意地悪に見えますが、最悪の性格をしているわけではありません。

例えば、『ムーミン谷の冬』のエピソードでは、子リスの死に対してムーミンが悲しむシーンがあります。リトルミイは笑い飛ばしました。

実際にミイは、「死んだら、それはそれ。このリスはやがて土に還り、新しい命がその上で育つ」といった、自然のサイクルと再生についての深い考えを述べています。

冷たく思えるかもしれませんが、リトルミイは基本的に気を使うことなく自分の意見をはっきりと述べるタイプなのです。

ムーミンのニョロニョロの正体が怖い

続いてはお馴染みの「ニョロニョロ」

ニョロニョロも「怖い」存在って知っていましたか。

名前の由来

ニョロニョロという名前は、日本の制作チームがムーミンのキャラクターに付けたもので、もともとの名前は「ハッティ・フナット」といいます。

名前はスウェーデン語で「迷える放浪者」を連想させる言葉遊びから来ているそうです。

ニョロニョロの特徴

ニョロニョロは、夏祭りの前夜に種を植えると、地面から現れると言われています。

毎年6月には、世界中からニョロニョロたちが、はなれ島に集まって、大きな集会を開催しているそうですよ。

ニョロニョロの特徴
  • 光沢のある白い種から誕生する
  • 白くて細長い体
  • 雷が彼らのエネルギー源で、触れると感電する
  • 常に群れを成している
  • お化けの一種と見なされている
  • ボートに乗るときは奇数を決まっている
  • 決してたどり着けない目的地を目指して永遠に放浪している

ニョロニョロの怖さと言えば「電気」かもしれませんね。

特に、生まれたてのニョロニョロや雷が鳴る際のニョロニョロは非常に危険です。

ニョロニョロは雷からの電気エネルギーを体内に溜め込み、強く帯電するため、近くにいるだけで、直接触れなくても電気がビリビリと伝わるとされています。

まとめ

ムーミンシリーズが怖いと言われる理由は、ダークなテーマやシリアスな背景にあります。

特に『ムーミン谷の彗星』では、地球滅亡の危機という重いテーマが扱われ、彗星の衝突による恐怖や自然災害のリアルな描写がなされています。

これらの要素が、物語の中に緊張感と不気味さをもたらし、一部の読者には恐怖を感じさせる原因となっているようです。

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