新築が完成したとき、「一番風呂は人間ではなく人形を入れる」という迷信があることを知っていますか。
わが家も、リフォームしたときや新築を建てたときは、人間よりも人形が先にお風呂に入りました。
人形と言ってもわが家はキューピー人形です!
今回は、「なぜ新しいお風呂に人形を入れるのか」や、「どのように人形を入れるべきなのか」について解説していきます。
引っ越し・新築のお風呂に人形を入れる理由とは?
まず、引っ越しや新築のお風呂に人形を入れる理由についてまとめてみました。
人形を入れると良いとされているお風呂とは
人形を入れると良いとされるお風呂は、誰も入っていない「新品のお風呂」のこと。
- 新築で家を建てたとき
- お風呂をリフォームしたとき
- 引っ越し先でお風呂が新しいとき
完成して誰も入っていない状況のお風呂のことを言います。
新築時のお風呂に関する迷信とは
新築時にお風呂に入るとどのような迷信があるのかまとめてみました。
- 一番風呂に入った人が亡くなる
- 世帯主が一番風呂に入ると、その家は繁盛しない
- 親戚か近所の年長者に先に入ってもらうと家が繁盛する
私は北陸地方に住んでいますが、昔から新築時に一番風呂に入ると「家族が亡くなる」という言い伝えがあります。
新築は嬉しいのですが、迷信が怖いからといってお風呂に入らないわけにもいきませんよね。
なので家族の不幸から守るために、お風呂に最初に入るのは人間ではなく人形を入れる風習があります。
人形を通して災難を避け、幸福を招き入れるという考えが、私の暮らす地域ではあるようです。
家庭に幸せと繁栄をもたらすために人形を入れるのか
新築時のお風呂に入れる物は地域によって異なる
新築時のお風呂に入れる物は、地域によっても異なるようです。
- キューピー人形
- 家具
- 鏡台
- ぬいぐるみ
- 他人に入ってもらう
- 年長者に入ってもらう
- うどんを食べながら入る
- ぼたもちを食べながら入る
- 義理父に入ってもらうと病気をしない
地域によって差がすごいね!
わが家は昔からキューピー人形です!
香川県では、「初風呂うどん」といって、新築時に入浴しながら温かいうどんを食べる風習があるとのこと。
新築のお風呂は冷えていることが多かったため、温かいうどんを食べることで、ヒートショックのリスクを軽減する意味が込められているようですね。
この風習は、「脳卒中(中風)を避ける」という願いを込めているとされ、地元では古くから伝わっているそうですよ。
新築の家が完成すると、お披露目として近隣の住民を招いて、新しいお風呂を利用してもらう習慣がある地域も存在します。
近所の人にお風呂に入ってもらうことで、家主の厄除けの意味が込められているそうです。
引っ越し・新築のお風呂に人形を入れるときの入浴方法
気になるのが、新築時のお風呂にどうやって人形を入れるのか?ですよね。
ここからは、わが家が実践している人形の入浴方法について紹介していきます。
キューピー人形の入浴手順
時間帯は、家族が入浴する直前です。もちろんお風呂のフタもきちんと閉めます。
「お風呂が沸きました」の合図とともに、キューピー人形を浴槽に入れます。
キューピーさんに、新しいお風呂を満喫していただきましょう。
入浴剤は入れていません。サラのお湯です。
キューピー人形を浴槽から、取り出して入浴していきます。
なぜキューピー人形なのか?
- 人間の形に近いこと
- リカちゃん人形のように髪がないためカビない
- お風呂に入れても大丈夫
おそらく上記の理由からキューピー人形なのかな思います。
キューピーと言ったらマヨネーズだよね。
このキューピー人形。なかなか「おもちゃ屋さん」に売っていないのがデメリット。
探すのに苦労します。
わが家のキューピーさんは、服を着ているのですが、おそらくもう市販されていないのでは?と思っています。
キューピー人形ってレアだよね?
珍しいキューピー人形は高値で取引されているようですね。
わが家のキューピー人形は2代目
わが家は25年前に新築をしました。
25年前も同じようにキューピー人形が入浴したあとに、家族が入りました。
5年ほど前にお風呂のリフォームをして、今回のキューピー人形を迎え入れた形です。
かれこれ5年ほど、わが家のお風呂場で、くつろいでいるわけです。
いまだにカビも生えていません。すごいです。キューピー。
新しいお風呂ではないけれど他にも言い伝えはある
新しいお風呂に関することではないですが、他にも言い伝えがあるようですね。
ここからはお風呂に関する言い伝えをまとめてみました。
水神様は熱湯が嫌い
水回りに宿るとされる「水神様」は、水を大切に扱わない行為や、お風呂場で不適切な振る舞いをすると、神様の怒りを買うという言い伝えがあります。
- 蛇口周辺
- キッチンのシンク
- 浴室
- 家の排水システム
水神様は高温を好みません。理由は水神様の魂が人間の肌と同様に、高温でダメージを受けやすいからとされています。
- 水回りでの熱湯の使用
- 排水管の詰まりや汚水の漏れ
- 浴槽を汚れたままにする
- キッチンで衣類や雑巾を洗う
- キッチンで歯磨きやうがいをする
- 熱い調理器具をシンクに置く
水回りが汚い方は、今すぐにでも掃除をはじめましょう。
湯灌の儀式にぬるま湯を使う
例えば、亡くなった方をお風呂に入れる「湯灌(ゆかん)」という儀式。
湯灌では、ぬるま湯が用いられるのが一般的です。
ここで重要なのが「ぬるま湯」の作り方です。
ぬるま湯を作るときは、水にお湯を加えて温度を調整していきます。
この作法を「逆さ水」と呼びます。
通常、お湯の温度を調整するときはお湯に水を加えることが一般的ですが、湯灌のぬるま湯では、逆の手順を取ります。
水を先に用意して、そこにお湯を少しずつ加えながら適切な温度に調整するのが伝統的な作法とされています。
- 氷の中に熱いお茶やコーヒーを入れる
- 水にお湯を足して温度を調節する
日常生活でも「逆さごと」はタブーとされているんです。
洗い場と浴槽の両方に蛇口が設置されていて、蛇口を使って浴槽の水量や温度を調整するお風呂もあると思います。
無意識に「逆さ水」をしている方は、気をつけてくださいね。
昔の人は占いでお風呂に入っていた
平安時代の貴族は、占いに基づいて日々の行動を決定する習慣が根強く、お風呂に入るタイミングも占いによって決められていたそうです。
運気が悪い日に体を清めると、邪気が侵入して病気や不幸を招くと信じらていたそう。
お風呂に入って良い日は月に5~6回だったとか。
体をこすって汚れを落とすという概念がほとんどなく、清潔とは言いがたい状況にあったと言われています。
1月1日はお風呂に入ってはいけない
昔のお風呂は、かまどに薪を燃やしてお湯をわかすスタイルが一般的でしたよね。
昔の人は、火の神様の力を大切にしていたそうです。
元旦は、火の神様にお休みを与える意味合いで、元旦にはお風呂を沸かすことを避けていたと言われています。
お風呂には水も使われるため、水の神様の力も同様に大切にされていたそうです。
元旦にお風呂に入らない風習は、火の神様と水の神様に休息を与えるためと言われています。
まとめ
今回は、新築の一番風呂は人形を入れる理由や、新しいお風呂の迷信や言い伝えを紹介してきました。
- 一番風呂に入った人が亡くなる
- 世帯主が一番風呂に入ると、その家は繁盛しない
といった迷信が存在するため、災いをさけるために一番風呂は、人形に入ってもらうのが理由のようです。
わが家はキューピー人形ですが、地域によっては義理の父に入ってもらったり、他人にはいってもらうことで、災難を避けている方もいるようです。
「迷信」と聞くと、マイナスの印象を受けるかもしれません。
ですが、地域特有の風習として理解していただけると幸いです。